学童慰霊碑

学童慰霊碑		学童慰霊碑
港から集落へ向かう途中にあり、うっかりすると見落としてしまいそうな慰霊碑。西表島に強制疎開させられて、マラリアにかかって死んで行った児童を慰めるために建てられたもの。この場所から、西表の南風見（はえみ）が見える。彼らはその場所で死んで行った為に、あえてこの地に慰霊碑を建てた。 　ちなみに、西表には、その事実を忘れないように石に刻まれた言葉『忘勿石　ハテルマ』があり、現在でも見る事が出来る。		いまこのページで流れている曲は、「星になったこどもたち」という曲で、波照間小学校の全児童の合作に、教師だった豊川正晃氏が作曲したものである。波照間の児童たちが、山下軍曹の身勝手な命令によってマラリアの多い地区へ疎開させられた。山下自身は比較的マラリアの軽い由布島にいたという。国民を犠牲にしていたのが日本軍の本当の姿だった。 ＭＩＤＩファイル　楽譜

学童慰霊碑から望む西表島

数キロ先には西表島が肉眼でも見える。この悲劇は、こんな近いところで起きていたのである。

沖縄戦争マラリア事件 毎日新聞社特別報道取材班の総力を結集して「沖縄戦」の真実に迫ったドキュメント。日本政府が隠してきた事実などを、当時を知る人々の生きた証言が語る闇の部分を暴露した一冊。

刻まれた言葉 　この慰霊碑には次の言葉が刻まれている。 「太平洋戦争末期１９４５年４月８日、西表島南風見田に強制疎開を強いられ、全学童３２３名はマラリアの獗感染により、全員罹患。中６６人を死に至らしめた。かつてあった山下軍曹の行為は忘れはしない・・・」 　山下軍曹とは、山下虎雄の事だ。この非道で人間として恥ずかしい名前は決して忘れてはいけないし、彼を永遠に許してはいけない。 ※実は、山下虎雄は偽名で、本名は酒井清という説があるが、どうやらこれが正しいようだ。また、坂井喜代輔という、もう一つの偽名を使っていたフシがある。どれだけ卑怯な男だったかという事がうかがい知れる。そんな彼はとても長生きしたという皮肉な現実がある。 　ちなみに酒井清は、１９９７年２月７日に病死している。 　また彼を含めて、戦時中に大和の人間が沖縄の方達に対して行った非人道的行為は決して許してはいけない。時の権力者は、常に自分の利益の事しか考えないのは、いつの世も同じ事である。

カジムヌガタイ 著者：比嘉慂のコミック。この作品中の１編「イシムヌガタイ−石が語る−」が、この波照間島の、悲惨で辛い出来事。ぜひ一度読んでもらいたい作品である。 希少価値

綿密な調査により、当時の悲惨な状況が記されている。この事実を読むと、日本軍という愚かな組織と、そこで命令を下していたバカどもを軽蔑したくなる。

『星になったこどもたち』 作詞：波照間小学校全児童合作 作曲：豊川正晃 編曲：上運天　栄 １．南十字星　波照間恋しいと 　　星になった　みたまたち 　　ガタガタふるえる　マラリヤで 　　一人二人と　星になる 　　くるしいよ　さむいよ　お母さん 　　帰りたい　帰りたい　波照間へ ２．南風見（はえみ）の海岸に　きざまれている 　　忘れな石という　ことば 　　戦争がなければ　こどもたち 　　楽しくみんな　あそんでた 　　さびしいよ　いたいよ　お父さん 　　帰りたい　帰りたい　波照間へ ３．みんなでたましいを　なぐさめようよ 　　みんなでなかよく　くらそうよ 　　６６名知らない世界へ 　　逝ってしまったこと　わすれない 　　しずかに　やすらかに　ねてください 　　平和な　平和な　波照間に 　　しずかに　やすらかに　ねてください 　　平和な　平和な　波照間に

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